こんにちは、Ryotaです。
人材紹介事業のマネージャーとして、500名以上のハイキャリア層の転職支援に携わってきました。その中で、機械設計エンジニアの方から本当によく受ける相談があります。
「この先、設計者としてこのまま突き進むべきか、それとも別の道に進むべきか分からない」。
面白いのは、こうした相談を重ねていくうちに、機械設計経験者が次に進むキャリアは、実はある程度パターン化できるということに気づいたことです。「スペシャリストかゼネラリストか」という単純な二択ではなく、志向性や強みによって大きく6つの方向性に分かれます。
今回は、その6つのキャリアパスと、それぞれにどんな志向性の人が向いているのかを、データも交えて解説します。
この記事でわかること
- 機械設計経験者が次に進みやすい6つのキャリアパス
- それぞれのパスに向いている志向性・強みのタイプ
- 各パスの年収レンジ・需要感の目安
- 企業側が考えるべき「キャリアラダー」の視点
機械設計のキャリアは「スペシャリストかゼネラリストか」だけじゃない
機械設計のキャリアプランというと、専門性を極める「スペシャリスト型」と、マネジメントを担う「ゼネラリスト型」の二択で語られることが多いです。もちろんこの分類は間違いではありません。ただ、実際に転職相談を受けていると、この二択だけでは自分の進みたい方向をイメージしきれない、という声をよく聞きます。
実務でよく見えてくるのは、機械設計経験者が次に進む先は、志向性によって次の6パターンに分かれるということです。
あなたはどのタイプ?機械設計経験者の6つのキャリアパス
①人を率いたい人向け:機械設計→PM(プロジェクトマネージャー)
自分自身が手を動かす設計よりも、人を率いてシステム全体を設計していくことにやりがいを感じるタイプの方に向いているのが、PM(プロジェクトマネージャー)へのキャリアパスです。
プロジェクトマネージャーの平均年収は568万円で、エンジニア全体の平均(504万円)より高めという調査があります。一方で経済産業省のデータでは891.5万円という数値も報告されており、業界・企業規模によって幅が大きいのが実情です。一般的には、現場での設計経験を積んだ後、5〜10年程度でPMに移行するケースが多いようです。
②設計の難易度を上げたい人向け:部品設計→完成品設計
部品単位の設計から、製品全体を統合する完成品設計へ。設計そのものの難易度をどんどん上げていきたい、という志向性の方に向いているパスです。
高年収化の実例として、光学・構造解析といった専門性を掛け合わせた設計者が、年収900万円から1100万円へ転職したケースも報告されています。設計の裁量と難易度を同時に上げていける、王道のキャリアアップパスと言えます。
③市場側に回りたい人向け:機械設計→商品企画
これまでの技術的な経験を活かして、マーケティングや商品をつくる側に回りたい、という方に向いているのが商品企画です。
商品企画の職種では、顧客ニーズの分析、市場分析、マーケティング視点、実行力が求められます。技術的なバックグラウンドを持ったまま企画側に回れる人材は、技術部門・営業部門の両方から重宝されやすいポジションです。
④量産の仕組みを作りたい人向け:機械設計→生産技術
ものづくりを、設計だけでなく量産していくための工程づくりから経験を積みたい、という方に向いているのが生産技術です。
生産技術の平均年収は521万〜524万円で、20代391万円から30代626万円へと経験に応じて伸びていく傾向があります。自動化工程の設計やAI導入の経験を積める点で、機械設計出身者にとって次のスキルの掛け算がしやすいパスでもあります(詳しくは「生産技術エンジニアの市場価値は3年後どう変わる?」でも解説しています)。
⑤技術力を極めたい人向け:機械設計→要素技術開発
研究開発職に近いポジションで、より技術力そのものを上げていきたいという方に向いているのが要素技術開発です。
研究開発職の平均年収は705万円程度、従業員1000人以上の大企業では727.4万円というデータもあります。業界知識と要素技術の掛け合わせが評価されやすく、専門性を深めたい方には有力な選択肢です。
⑥先端分野に挑みたい人向け:自動運転・半導体製造装置などへのキャリアチェンジ
これまでの機械設計の経験を土台にしながら、自動運転や半導体製造装置といった先端分野の設計開発にチャレンジしたい、という方に向いているパスです。
自動運転関連の求人では初年度年収800万〜900万円以上のポジションが多く見られ、半導体設計・開発エンジニアではハイクラス求人で年収1000万円台も存在します。IoT・AI普及に伴う半導体需要の高まりを背景に、今後も求人は拡大していくと見られます。
「自分がどのタイプに近いか、客観的に整理したい」という方は、無料のキャリア相談でお手伝いします。
企業側へ―機械設計エンジニアの定着に、6つのキャリアラダーという視点
ここからは、採用・人事のご担当者向けの視点です。
機械設計エンジニアの離職理由として多いのが、「この会社にいても、設計以外のキャリアが見えない」という将来性への不安です。ここまで紹介した6つのパスのうち、自社内にいくつの「受け皿」があるでしょうか。
PM、完成品設計、商品企画、生産技術、要素技術開発、先端分野への挑戦。これらの道が社内に用意されていない場合、優秀な設計エンジニアほど、キャリアの選択肢を求めて社外に流出しやすくなります。逆に言えば、社内にこうしたキャリアラダーを明示できている企業は、それ自体が採用・定着の強みになります。
自社にキャリアラダーがあるか、エンジニアの定着に課題を感じている場合は、無料相談で一緒に整理しませんか?
まとめ:自分の志向性から逆算してキャリアを選ぶ
機械設計経験者の次のキャリアは、「設計を続けるか、離れるか」という単純な話ではありません。人を率いたいのか、技術を極めたいのか、市場側に回りたいのか。自分の志向性から逆算して考えると、進むべき方向は意外とはっきり見えてきます。
自分に合うキャリアパス、一緒に整理しませんか?
6つのパスのうち、自分がどのタイプに近いのか。無料相談で具体的にアドバイスします。
機械設計エンジニアの定着・育成戦略、見直しませんか?
キャリアラダーの設計から採用戦略まで、貴社の状況に合わせて無料相談でご提案します。
コメント